今回は、80年代から90年代前半にゲーセンで稼働していた
アクションRPG
作品について紹介していきます。
アクションRPGと言えば家庭用ゲーム機のイメージが強いですが、実はアーケードゲームでもいくつか出ていました。
アクション要素は強めですが成長要素もある為、じっく進めていく必要があります。
慣れてくると1コインのプレイ時間も長くなるため、ゲーセンとの相性はあまり良くはなさそうですよね。
それもあってかこのジャンル自体、あまり数は多くありませんでした。
しかし、当時のチビッ子にとっては熱い作品も多く、友達同士で情報交換し、少しずつ進めていた人も多かったでしょう。
今回は
ゲーセンで友達と冒険した!
アクションRPGについて紹介していきます。
アクションRPG作品に興味のある方は、是非見ていってください。
剣と魔法のゲーセン時代|レトロアーケード アクションRPG特集 #1
ドルアーガの塔
1984年
ナムコ
レトロアーケードゲームのアクションRPG特集、まず最初に紹介するのは、ご存じナムコの名作
ドルアーガの塔。
ゲーセンのアクションRPGと聞いて、真っ先に本作を思い浮かべる人は多いでしょう。
まだ日本人には馴染みが薄かったRPGを、見事アーケードゲームとして確立させたのが本作。
開発は、ゼビウスでお馴染みの遠藤雅伸氏。
基本的には鍵を取って扉に向かう内容ですが、本作を最も熱くさせたのが、各階に隠された宝箱の存在。
これらを基本ノーヒントで取得していかなければならず、
しかも、アイテム無しではクリアできないという、今考えても鬼畜な設定。
しかし、この高難易度設定が故、友達同士で情報交換しハマって遊んでいた人も多かったはず。
元々はマッピーの基板を再利用する為に作られた作品ですが、
ここまでヒットするとは、遠藤氏も思ってもいなかったでしょうね。
情報が広まるにつれ1コインのプレイ時間も長くなり、ゲーセン側にとっては旨味が少なかったかもしれませんが、
当時の少年たちの記憶には、その思い出と共に鮮明に残ったことでしょう。
ガントレット
1985年
ATARI
こちらも一部ではかなり有名な、ATARIが開発したアクションシューティングRPG。
本作は専用筐体で、最大4人同時プレイが可能でした。
4種類のキャラクターから選択し、鍵を取って次の部屋へと進んでいきます。
ダンジョンエクスプローラーなど、その後、似たような作品が色々発売されますが、その元祖と呼べるのが本作。
ヘルスと呼ばれる体力が無くなるとゲームオーバーですが、このヘルスはコインを入れることで回復可能。
なので、連コインして遊んでいた人も多かったはず。
しかし、中には1コインで開店から閉店まで遊ぶ猛者もいたとか。
お店にとっては、1コインでそんなに遊ばれたらきついですよね。。。。
雰囲気はRPGっぽいですが、成長要素などは無い為、正直RPGとは言えないのでしょうが、
書籍などでもRPGとして紹介されることも多く、
また、有名な作品なので、一応紹介しておきました。
ドラゴンバスター
1985年
ナムコ
こちらも元祖アクションRPGとも言えるナムコの人気作。
タイトル通り、ドラゴンを討伐する王道的なストーリー。
基本的にはオーソドックスな横スクロールアクションですが、
アイテムを取って自身の能力をアップさせていくので、RPG要素もあります。
後にファミコンやMSXなどにも移植され、遊んだことがある人も多いはず。
特にファミコン版は、当時のkidsからも大人気でしたね。
難易度は高かったですが、ファミコン版は個人的にもよく遊んだものです。
本作も移植が非常に多い作品で、最近ではアケアカでも復刻しています。
アテナ
1986年
SNK
ビキニで戦うセクシーなお姫様が主人公のアクションRPG。
後にKOFシリーズなどにも登場する人気キャラ、麻宮アテナのご先祖様らしいです。
本作もアクションRPGとして有名な作品ですね。
初めはビキニしか着ていませんが、道中で武器や防具を取ることで、どんどんパワーアップしていきます。
しかし、装備が増えると露出が下がるのは難点ですが。。。
全8ステージもあり、しかも、フィールドも広い事から、そうとう時間も掛かります
ゲーセンで1コインクリア出来た人は少ないでしょう。
後にファミコンにも移植され、最近では
SNK 40th Anniversary Collectionでも復刻しています。
アテナのポスターも今見ると古臭く感じますが、当時は可愛い!っと思ったものです。
イシターの復活
1986年
ナムコ
先述したドルアーガの塔の続編で、ドルアーガを倒しカイを救出した後日譚を描いた作品。
前作でギルがカイを救出しましたが、今作ではその帰り道という内容です。
その為、本作ではレバー2本と2ボタンで、カイとギルの2人を操作する非常に珍しいシステム。
基本的には2人専用プレイで、1Pがカイ、2P側がギルを担当・・・という開発の設定だったらしいですが、
実際は、ほとんどの人が1人でプレイしてたそうです。
ナムコ側は「カップルでプレイしてほしい」という事だったらしいですが、
ゲーセンに通うような男子に、彼女がいると思うなよ!っと開発者には言いたい(#^ω^)
一応設定としては、塔のラスボスであるドルアーガを倒したことで、魔物がより狂暴化したという事らしいです。
また、パスワードによる再開も可能で、前作よりもRPG色が更に強くなっています。
敵を倒して経験値を得て成長していきますが、コンテニューかパスワードによる継続を経て初めて成長できるシステム。
その為、1コインクリアは想定されていないシステムでした・・・が、
バグを利用して、2コインでクリアできるルートが発見されてしまったそうです。
当時のゲーマーは、ホント容赦がないですよねw
これによりプレイ時間も長くなり、また、パスワードが盗まれたりなどの問題も発生。
また、新声社と電波新聞社の記事盗用問題などもあり、何かとトラブルの多いゲームだったそうです。
本作も現在は、ナムコミュージアム VOL.4や、アケアカなどで復刻しています。
ワンダーボーイ モンスターランド
1987年
ウエストン
こちらもアーケードのアクションRPGとして超有名なタイトル。
前作は高難易度のジャンプアクションゲームでしたが、
本作からは情報を収集しお金を貯めてアイテムを揃えたりなど、アクション要素のあるRPGとなっています。
アイテムで主人公が成長し、謎解きなども上手く盛り込まれ、非常に完成度の高い作品。
後に家庭用ゲーム機にも移植されています。
中でもPCエンジンにアレンジ移植された、ビックリマンワールドは有名ですね。
ビックリマンワールドがオリジナル!と思っていたチビッ子も多かったはず。
ちなみに、それをセガファンに言うと激怒されますので、くれぐれも言わないように。
RPGという要素から、慣れてくると1コインで長時間遊べるため、お金のない子供時代は重宝したでしょう。
ゲーセンでも人気で、長期間設置されていました。
しかし、お店にとっては、あまり旨味は少なかったかもしれませんね。
ワルキューレの伝説
1989年
ナムコ
こちらも当時から大人気だった、可愛い女騎士が戦うナムコのアクションRPG。
当時の主なゲームは最初はアーケード用が発売され、後に家庭用に移植や続編が出ることが多かったですが、
本作の場合は、先にファミコンでワルキューレの冒険が発売され、
その後、アーケード版の本作が発売されています。
ストーリー性の高い内容で、悪の化身カムーズを倒す為にワルキューレが地上に降臨します。
武器を揃えたり魔法を覚えたりなど、まさにRPGな内容です。
また、幻想的なBGMも、本作の世界観にピッタリでした。
ゲーム内容や音楽など、全てにおいて非常に完成度の高い作品で、個人的にも当時から大好きだった名作。
ゲーメストの増刊「ザ・ベストゲーム」で、歴代ゲームの中でもトップだった名作。
現在はアケアカをはじめ、色々復刻しているので遊びやすくなっています。
今の若い人にはどうか分かりませんが、オジサン世代のゲーム好きなら、今遊んでも十分楽しめるはず。
カダッシュ
1990年
タイトー
悪魔バーログを倒し、さらわれた姫を救う王道的なアクションRPG。
戦士や僧侶など、キャラごとに特性も異なる為、戦い方もそれぞれ違うのが面白いです。
HPやMP、経験値などがあり、レベルアップで能力が上る、まさにRPG。
じっくりと成長させてから進めたいところですが、
そこはやはりアーケードゲームなので、時間制が採用されています。
海外版などでは4人同時プレイできる基板もあったそうですが、国内版は2人まで。
友達と遊ぶと盛り上がりそうですね。
こちらも当時から人気だった作品で、後にPCエンジンにも移植。
PCエンジン版は、PCエンジンミニでも復刻しています。
アーケード版は、最近ではイーグレットⅡミニやアケアカ、タイトーマイルストーン3でも復刻。
やはりアクションRPGは、家でじっくりと遊びたいですよね。
ガイアポリス
1993年
コナミ
王子、ドラゴン、フェアリーの3人から選択可能なアクションRPG。
本作も敵を倒したり、アイテムを取ることでレベルが上がって行きます。
さすがにこの時期ともなるとグラフィックも良く、操作も快適。
また、パスワードによるコンテニュー方式を採用しているのも遊びやすいです。
今見ても、面白そうだとは思うのですが、
しかし、90年代中ごろは、格ゲーが大ブームの時代。
じゃんじゃんコインが投入された格ゲーの対戦台と比べると、
1コインのプレイ時間が長いアクションRPGは、お店にとっても旨味が少ないですよね。
そりゃ格ゲーをたくさん置きたいのはよく分かります。
キャラクターデザインや設定なども好きなのですが、
残念ながら、当時の知名度はそこまで高くはなさそうです。
アケアカなどで復刻してほしいですね~。
ライトブリンガー
1994年
タイトー
エルフの乳輪が見えてそうなオープニングで始まる、タイトーのアクションRPG。
さらわれた王女を救うために戦う、こちらも王道的なストーリー。
本作も、むさ苦しい男やお爺キャラよりも、やっぱエルフの美女を選びますよね。
しかし、実はこのエルフは、非常に扱いが難しい上級キャラらしいです( ノД`)シクシク…
クォータービュー視点で戦う内容で、スコアによってレベルアップしていきます。
アイテムも豊富で、まさに王道システムのアクションRPG。
本作も、一部では非常に評価の高い作品ですが、
やはり格ゲーブームに押されてか、当時の知名度はそこまで高くは無いでしょう。
この頃は毎日のようにゲーセンに行っていましたが、当時は見たことがありませんでした。
長らく家庭用ゲーム機にも移植されませんでしたが、
PS2のタイトーメモリーズ上巻や、イーグレットⅡミニのアーケードメモリーズVol1で復刻しています。
こちらも、今遊んでも普通に楽しい良作品。
なぜゲーセンのアクションRPGは廃れたのか
アクションRPGは評価が高い作品が多く、続編が出てもおかしくないくらい人気作もあったのですが、
いつの間にか廃れてしまいました。
その要因は色々あると思うのですが、個人的な意見をまとめております。
① 1コインあたりのプレイ時間が長すぎる問題
個人的には、これが最も大きな要因と思っています。(最大要因)
RPG=成長・探索・理解に時間がかかる
アクションRPGでも、最低限「慣れ」の時間が必要
結果、1コインで10~30分遊べてしまう。
ゲーセン視点から見ても、
- インカムが伸びない
- 筐体の回転率が悪い
- 待ちプレイヤーが発生しやすい
D&Dシリーズやカダッシュが「名作なのに大量導入されなかった」のは、
面白さではなく、商売上の問題ではないでしょうか。
② アーケードとRPGの思想的ミスマッチ
アーケードゲームの基本設計は、
「すぐ理解でき、すぐ死に、すぐもう1コイン」
というのが理想で、開発も当然それを意識して作るはず。
一方RPGは、
「理解 → 育成 → 習熟 → 達成」
この時間軸のズレが、根本的に噛み合っていません。
初見殺しが多いRPG → 理不尽に感じられる
優しすぎるRPG → インカムが取れない
結局のところ、ゲーセンのアクションRPGは、
どちらに振っても破綻するジャンル
だったのかもしれまえんね。
③ 対戦格闘ゲームの「経済性」が強すぎた
90年代に入ると、ストⅡを筆頭にゲーセンは空前の格ゲーブームを向かえます。
対戦格闘ゲームの強さは、
- 1プレイ数分
- 負けると即コンティニュー
- 勝っても次の挑戦者が来る
- 観戦=宣伝効果
- 回転率・集客・話題性のすべてが異常に高い
まさに先ほど言った、アーケードゲームの基本設計が見事に全て組み込まれたのが、当時の対戦格ゲーと言えますね。
しかし、逆にアクションRPGは、これとは真逆で
この時代に、
- 回転率が低く
- 協力前提で
- 占有時間が長い
これではゲーセン側も、あまり置きたがらないのは当然でしょう。
90年代は、とにかく格ゲーブームが凄く、この時期のゲーセンはかなり儲かっていたはず。
逆に、それまでのシューティングゲームやアクションゲームは、隅っこに追いやられていきました。
ましてアクションRPGが優先される余地は、ほぼありませんでしたね。
④ メーカー側も「正解を見つけられなかった」
アーケードRPGは、成功モデルが極端に少ないです。
もちろん、人気作は色々ありましたが、
- ガントレット
- ワンダーボーイ モンスターランド
- カダッシュ
- D&D
この数本以外、決定打となるフォーマットが生まれなかった。
レベル制を入れると長くなる
一本道にするとRPG感が薄れる
簡略化するとベルトスクロールに吸収される
結果、
それ、普通のアクションゲームでよくない?
という問いから逃げられなかった。
⑤ 家庭用RPGの進化が速すぎた
ここも非常に重要だと思っています。
90年代前半はFC・SFC・MDでRPGが全盛
セーブ可
シナリオ重視
長時間プレイ前提
RPGを遊ぶ最適な場所が、完全に“家”になった
この時点で、
お金を払って
途中でやめさせられ
上達前提の
アーケードRPGを選ぶ理由が薄れていきますよね。
⑥ ゲーセン文化との相性の悪さ(心理面)
RPGは本質的に
自分のペース
没入
失敗の積み重ね
そして、プレイヤーもキャラクターも少しずつ成長し、そして、クリアを目指すシステム。
しかし、ゲーセンは
プレイにお金がかかる
背後に人が立つ
音がうるさい
途中で交代圧がある
などもあり、今考えてもRPG向きではなかったですよね。
■ 結論(かなり端的に)
アーケードRPGが根付かなかった理由は、
「面白くなかったから」ではなく、「商売・文化・時代の全てに不利だったから」
と言えるでしょう。
特にアクションRPGは「遊ぶ側には理想的、運営側には最悪」というジレンマを抱えていました。
だからこそ、ゲーセンでは生き残れなかった。
っと、あくまで個人的な意見ですが、そう思っています。