知る人ぞ知る!マイナー格ゲー特集その2

アーケードゲーム

1990年代のゲームセンターと言えば空前の格ゲーブームで、

ストⅡや餓狼伝説、バーチャファイター、鉄拳などにハマった人も多かったはず。

当時のインカムも凄かったようで、各社から様々な格ゲーが発売され、

ゲーセン側も、どんどん対戦台を置いて行った事を覚えています。

しかし、その分、ビッグタイトルに埋もれてしまったマイナー格ゲーもありましたね。

むしろ、あまり知られる事なく消えて行った格ゲーの方が多かったでしょう。

しかし、当時ゲーセンに通い詰めていた格ゲーマニアの記憶には、

今なお鮮烈に残っているインパクトが強烈な作品も少なくありません。

今回はマイナー格ゲー第2弾として、前回紹介できなかった格ゲーを紹介していきます。

どれも独自の魅力や尖った要素を持ちながら、残念ながら姿を消していった“幻の格ゲー”たち。

知る人ぞ知る!伝説の格ゲーに興味のある方は、是非見ていってください。

90年代のアーケードマイナー格ゲーその2

 

バトルクロード

1994年1月

彩京

戦国エースなどシューティングゲームでお馴染み、彩京の対戦格闘ゲーム。

8方向レバーに6ボタンとストⅡタイプのコンパネで、ジャンプやガードなども他の格ゲーとほぼ同じ設定。

本作の大きな特徴は、リアル重視の対戦とういう点でしょう。

当時人気だったK-1をモチーフとしており、きつい一発が入ったり、連続攻撃などを喰らうとダウンし仕切り直しとなります。

また、登場するキャラも、どこかで見たことがあるような格闘家ばかり。

ヴォルクハンやディック・フライなどのリングス勢から、イケメンキックボクサーとして当時人気だった前田憲作氏など

当時の格闘技マニアなら、モデルが誰かすぐに分かるはず。

しかし、リアル系の硬派な格ゲーと思いきや、カンチョーや電気アンマなどのギャグ技もあります。

リアルなのかギャグなのか、どっちつかずだったのも本作の失敗要因の一つかもしれませんね。

但し、一部ユーザーからは評価は高く、好みがハッキリ分かれる格ゲーでした。

ファイトフィーバー

1994年6月

ビッコム

キムカッファン社長の韓国ゲームメーカー、ビッコムが開発した対戦格闘ゲーム。

当時提携関係にあったSNKから技術提供を受けており、SNKの格ゲーにも非常に近いシステム。

韓国産という事で、テコンドーの大会で優勝するという設定。

個性豊かな様々なキャラが登場しますが、一応全員テコンドーの選手らしいです。

しかし、まともなテコンドー使いは韓国選手くらいなもので、

他のキャラは、どこがテコンドーなんだよ!っとツッコみたくなります。

プレイした人の話によると、格ゲーとしては可もなく不可もなく普通と言った印象だったそうです。

当時は様々な格ゲーが出ていたので、何か尖った特徴が無ければ埋もれてしまいますよね。

日本でも当時はMVS筐体で稼働していたようですが流通量は非常に少なく、遊んだことがある人は少ないでしょう。

大江戸ファイト

1994年7月

カネコ

クセツヨゲームなら任せておけ!

でお馴染み、金子製作所が開発した対戦格闘ゲーム。

前回紹介した富士山バスターの続編とも言える作品で、今作は実写取り込みとなっています。

ちなみに、キャラクターは日光江戸村の役者さんたちで、

JAC(ジャパンアクションクラブ)の協力を得て撮影したとの事。

人型キャラはまだ分かりますが、いかにも着ぐるみの河童や地蔵は、つい笑っちゃいます。

また、バカゲーに見えてグロイ演出も多く、トドメのフェイタリティなど、まさに和製モータルコンバット。

ちなみに、これは当時金子の社長が渡米した際、北米でモータルコンバットがヒットしていた為、

急遽導入されたと書籍に書いてました。

しかし、やはり当時の人気はイマイチだったようで、ゲーセンからもすぐ撤去された・・・・というコメントが多いですね。

ツッコミどころ満載の内容ですが、実写キャラの割に動きもスムーズですし、技も出しやすいです。

キワモノ扱いされますが実は格ゲーとしては意外とよく出来た作品で、実はファンも多いです。

一般的にはあまり知名度は高くはないでしょうが、一部マニアからは有名な作品。

当時はマイナーでしたが、今となっては逆にけっこうメジャーな格ゲーになりましたねw

ダブルドラゴン

1995年2月

テクノス

ダブルドラゴン

1995年、テクノスジャパンが開発した元祖ベルトスクロールアクションの「ダブルドラゴン」の格ゲー。

まさかのダブルドラゴンの格ゲーがあったと、知らない人も多そうですね。

個人的にも当時から全く知らず、つい最近になって初めて知りました。

使用キャラは、ビリーとジミーの兄弟から、アボボなどのボス、

そして、さらわれ役のマリアンまで登場します。

マリアン、お前死んだんじゃなかったのか!

というか戦えたのかよ!

っとツッコみたくもなります。

本作はMVS筐体で稼働していた為、KOFのように4ボタンで操作します。

ドット絵の迫力や、拡大縮小、必殺技の演出は素晴らしいですが、

やはり、ゲームバランスはイマイチだったようで、ゲーセンの稼働期間も短命に終わりました。

風雲黙示録 格闘創世

1995年4月

SNK

それぞれ固有の武器を持って戦う、SNKの個性的な格ゲー。

餓狼伝説のように上下2ラインで戦うシステムで、ラインを移動しつつの攻防が大きな特徴。

また、拡大縮小などの迫力のある演出もSNKらしいです。

書籍によると、一応『龍虎の拳』『餓狼伝説』と世界観は共有しているらしいです。

どのキャラも個性が濃すぎますが、キャロルだけは可愛いですね(*’ω’*)

今見るとけっこう面白そうにも見えますが、

やはり当時の評判はあまりよくはなく、出荷数も伸びなかったようです。

個人的にもゲーセンでは、全く見たことも聞いたこともありませんでした。

ジャッキー・チェン ザ・クンフーマスター

1995年5月

カネコ

当時の人気アクション俳優、ジャッキーチェン氏が登場する対戦格闘ゲーム。

実写取り込みの格ゲーで、どこのカネコが作った格ゲーだよ!

っと思ったらカネコでしたw

カネコお得意の実写取り込みのキャラで、

モデルさんは、ジャッキー映画にも出演されていた役者さんやスタントマンとの事。

何と言うか、色々とお金がかかってそうな作品で、

カネコってそんなにお金あるんですかね^^;

残念ながらジャッキーは使用することは出来ず、CPU戦のラスボスとして登場します。

フェイタリティなどもあり、大江戸ファイトやモータルコンバットにも近いシステム。

おバカゲームにも見えますが、操作も快適で技も出しやすく、実は意外と面白かったという意見も。

ただ、やはり当時の出回りは、あまりよくはなかったようですね。

カネコの格ゲーは操作性など決して悪くはないのですが、

その見た目から、おバカゲーム扱いされることが多いですね^^;

闘姫伝承 ANGEL EYES

1996年6月

テクモ

登場キャラが全員女性という、男子には嬉しい格ゲー。

SNK的な4ボタンで戦う内容で、操作方法なども他の格ゲーとほぼ同じ。

ドット絵で描かれたアニメ調のキャラと、3DCGでモデリングされたレンダリングキャラが戦うというのも面白い設定ですね。

書籍によると、コンボのダメージ補正がプラスに働くため連続技のダメージが異常に高いとの事。

その為、多数の即死コンボがあり、実際に遊んだフォロワーさんの話によると、大体10ヒットコンボ出来れば即死だそうです^^;

個人的にはキャラクターなどはかなり好きなタイプで、ライヤは特にお気に入り。

しかし、やはり当時のゲーセンでの人気はイマイチで、遊んだ人も少ないでしょう。

ですが、意外とファンも多かったようで、外人さんからの熱いコメントも来ていました。

後にプレステにも移植されており、ゲーセンよりもプレステで遊んだ人の方が多そうですね。

現在は、アーケードアーカイブスでも復刻しています。

ブレイカーズ

1996年12月

ビスコ

ビスコが開発しSNKから発売された、この時期としては比較的オーソドックスな格ゲー。

本作は今回紹介する格ゲーの中では、わりと有名な方ではないでしょうか。

私の田舎でも確か一時期置いていた気がするので、出荷数はそこまで悪くはなさそうです。

ストⅡ的な操作性やコンボや技の出しやすさで、ライト格ゲーマーでも遊びやすかった記憶があります。

しかし、やはりインカムは芳しくなかったようで、行きつけのゲーセンからもすぐ撤去されていました。

後に忍者キャラが追加されたブレイカーズリベンジが出ますが、やはりすぐに消えて行ったようです。

長らく忘れられた格ゲーでしたが、最近になって何と

ブレイカーズリベンジ 死嘩護

がアーケードゲーム用として復活。

興味はありますが、今となってはそもそもゲーセン自体が少ないので、

switchなどで出してほしいですね。

堕落天使 The Fallen Angles

1998年3月

彩京

バトルクロード以来となる、彩京が開発した対戦格闘ゲーム。

本作独自の要素として、パンチボタン同時押しで敵に急接近したり、周り込んだりが可能。

また、構えを変えることもでき、これにより通常とは異なる技も使用できます。

面白そうなシステムですが、その分、覚えることが多く慣れるまでは難しそうですね。

操作のクセも強く、初心者はもちろん格ゲーに慣れた人も大変そう。。。

また、登場キャラも、女装の兄や男装の妹など、かなりアクが強いことでも有名。

その為、好みもハッキリ分かれるようです。

個人的にも全く見たことも聞いたこともない作品。

実際に遊んだ人の話によると、全体的に暗く、そして、爽快感も無かった・・・との事。

しかし、声優陣は超豪華で、その点だけは高評価だったみたいです。

本作も、なんと

堕落天使 リベンジ

がアーケードゲーム用として、現在開発中らしいです。

業務用アーケードではなく、switchやSTEAMなどで出してほしいですね^^;

ファイティングレイヤー

1998年12月

アリカ

アリカが開発し、ナムコから発売された3D対戦格闘ゲーム。

あまり聞きなれないメーカーのアリカですが、ストリートファイターEXの開発会社との事。

ちなみに、このアリカの社長は、元カプコンでファイナルファイトやストⅡの生みの親、西谷亮氏。

それもあってか、本作にはストEXにも出ていたアレンとブレアも登場しています。

ストリートファイターEXと直接的な繋がりはありませんが、ストEXと同じ6ボタン制で、操作感覚も非常に近いです。

なのでストⅡシリーズに慣れた方なら、比較的すぐに馴染めるシステム。

また、この頃ともなると複雑なコマンドも少なくなり、必殺技もだいぶ出しやすくなっています。

マイナー作品ですが、意外と評価は高い対戦格闘ゲームでした。

 

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