90年代の16ビットゲーム機と言えば日本でのシェアは、
やはり圧倒的に、任天堂のスーパーファミコンでしょう。
では、人気2位は?と聞かれると、メガドライブとPCエンジンで意見は分かれますよね。
どちらも面白いゲームはたくさんありますし、しかも、どちらも後半はCD-romのゲームを出しており、
何かと色々比べられるライバル的なゲーム機でした。
はたしてメガドライブとPCエンジン、どちらのゲームが人気だったのか!
今回は個人的な好みも踏まえて紹介していきます。
メガドライブ vs PCエンジン
セガっ子にとっては、当然2位はメガドライブだろ!という声が聴こえてきますが、
いやいやちょっと待て、2位はPCエンジンだろう!というコメントも、もちろんあります。
個人的なイメージとしては、
メガドライブは、セガ好き、洋ゲー好き、
PCエンジンは、金持ちのセカンドゲーム機、
といったイメージでした。
メガドライブは、セガ好きの子がメインで使用していた印象ですが、
PCエンジンユーザーは、PCエンジンだけという事は少なく、
スーファミも持っているし、PCエンジンも持っているとうイメージでしたね。
更に、後半はスーパーCD-ROM2のソフトばかりだったので、金持ちのセカンドゲーム機という印象が強かったです。
私の周囲でも、PCエンジンを持っている子は、土建会社の社長の息子とか、
どっかの社長の息子が持っていたイメージです。
今回は、この2機種のゲームを直接比較し、それぞれどっちが面白かったか、
個人的な意見について紹介していきます。
はたして、16bit家庭用ゲーム機第2位の座はどちらが勝ち取るのか!
サンダーブレード
PCエンジン版:サンダーブレード
1990/12/7
NECアベニュー
ゲーセンで人気だった人力筐体の体感ゲーム「サンダーブレード」の移植作品。
戦闘ヘリで街中や敵戦艦、峡谷などを進んでいく個性的なシステム。
本作の移植は色々削除されることが多いですが、PCエンジン版は2Dと3Dステージも見事に再現。
アーケードファンにも嬉しい移植でしょう。
しかし、慣性のあるの操作が難しく、難易度は高め。
また、障害物もあるので、一般的な3Dシューティングよりも難しいです。
高難易度ですが、操作に慣れてくると面白い作品。
メガドライブ版:スーパーサンダーブレード
1988/10/29
セガ
メガドライブ本体と同時発売のローンチタイトル。
2Dステージが省略され中ボスが追加されるなど、アーケード版からだいぶアレンジして移植されています。
ローンチタイトルで時間が無く3Dステージのみになった・・・という話も聞いたことがあります。
それもあってか、タイトルにはスーパーが付けられています。
また、内容だけではなくBGMもだいぶ劣化しており、アーケードファンからはガッカリしたという声も。
そもそも拡大縮小もないのですから、本作をローンチタイトルにするにはさすがに無理がありましたね。
難易度の高さは相変わらずで、1面しかクリアできないという声も。
アーケードファンにはPCエンジン版か!
サンダーブレードはメガドライブかPCエンジンか、好みが分かれるかもしれませんが、
アーケードファンにとっては、やはりPCエンジン版の方が良かったのではないでしょうか。
セガ作品ですが、残念ながらPCエンジン版の勝ちという事で。
獣王記
PCエンジン:獣王記
1989/9/29
NECアベニュー
こちらもゲーセンで人気だった、セガの横スクロールアクションゲームの移植。
パワーアップアイテムを取ることでマッスルになり、3つ集めると獣人に変身できます。
PCエンジン版は、Huカード版とCD-ROM版が同日に発売。
CD-ROM版はアーケード版のイラストを使用したデモシーンが追加。
Huカード版はデモシーンはありませんが、ロードがないので快適に遊べます。
どちらも良移植ですが、ゲームだけならHuカード版で十分でしょう。
っというか、CD-ROMなんて、高くて当時は買えませんでしたから!
メガドライブ版:獣王記
1988/11/27
セガ
メガドライブ初期に発売された移植作品。
むしろ、メガドライブで本作を初めて遊んだと言う人も多そうですね。
こちらも良移植作品で、アーケードファンも満足できたはず。
グラフィックや音楽に関しては、個人的にはPCエンジン版よりもメガドライブ版の方が好きでした。
獣王記は引き分けか
獣王記に関しては、PCエンジンもメガドライブも、どちらも良移植で、
甲乙つけるのは非常に難しいですね。
本作に関しては引き分けと言ったとこでしょうか。
但し、個人的にはグラフィック、音楽共にメガドライブの方が好きでした。
ゴールデンアックス
PCエンジン版:ゴールデンアックス
1990/3/16
日本テレネット
PCエンジンCD-ROM2で発売された、セガの名作ベルトアクション「ゴールデンアックス」。
CD-ROMという事でアニメーションやボイスなど、演出面が強化されストーリーも分かりやすくなっています。
これでゲーム内容も良かったら最高でしたが、
数あるゴールデンアックスの移植でも最低とも言われています。
また、CDという事もあり読み込み時間が発生するのも地味にウザいです。
むしろビジュアルシーンがメインで、ゲームがオマケとも言われています。
メガドライブ版:ゴールデンアックス
1989/12/23
セガ
メガドライブ初期に発売されたゴールデンアックス。
ほぼアーケード版と変らないクオリティで、メガドライブすげー!驚いた人も多かったはず。
二人同時プレイも可能で、友達と遊ぶと盛り上がりますよね。
これにはきっとアーケードファンも満足だったでしょう。
私もメガドライブで初めて友人宅で遊ばせてもらったのが、本作だった記憶があります。
それもあって、特に思い入れも強い作品。
ゴールデンアックスは圧倒的にメガドライブ版!
PCエンジン版はビジュアルシーンだけでしたので、
ゴールデンアックスの移植に関しては、文句なしの圧倒的にメガドライブ版の勝利でしょう。
本作に関しては、満場一致ではないでしょうか。
アフターバナーⅡ
PCエンジン版:アフターバーナーⅡ
1990/9/28
NECアベニュー
こちらも当時ゲーセンで大ヒットだった、セガの疑似3DシューティングゲームのPCエンジン移植版。
多少のスプライト欠けは散見されるが、処理落ちがほとんどない60fpsの高速描写を実現。
また、空母への離着陸、補給機の疑似拡大縮小、後部敵機の警告ボイスなども全て再現。
当時としては、アーケード版にかなり近い移植となっています。
これにはきっとアーケードファンも喜んだはず
但し、標準コントローラーでは、スピード調整をRUNボタン一つで行わなければならず、
操作がちょっとやりにくいのが難点。
メガドライブ版:アフターバナーⅡ
1990/3/23
電波新聞社
メガドライブ版もかなり良移植でしたが、ハードの性能上、拡大縮小の演出が出来ないのが辛いとこ。
演出面では色々削除されている箇所もありますが、
その分、ゲーム性やグラフィックに関しては、アーケード版と大差ありません。
また、電波新聞社から発売されたアナログコントローラーを使用することで、よりゲーセンと同じように楽しめます。
アフターバーナーⅡに関しては、PCエンジン版かメガドライブ版か、
どっちが良いか好みが割れそうですね。
アーケードに忠実な移植ならPCエンジン版か
アフターバーナーⅡはPCエンジンもメガドライブも、どっちも良移植だけに意見は分かれるところでしょう。
アーケード版に忠実な移植を求めている方は、やはりPCエンジン版でしょうか。
単純にゲームの面白さを重視するなら、メガドライブ版という方が多いような気がしますね。
本作も引き分けと言ったところでしょうか。
個人的には、メガドライブ版のグラフィックや操作感覚が好きでした。
アウトラン
PCエンジン版:アウトラン
1990/12/21
NECアベニュー
セガの人気ドライブレースゲーム「アウトラン」のPCエンジン移植版。
アーケード版と同じく、全5ステージと3曲のBGMも全て収録されています。
タイヤのスキール音などもしっかり再現。
グラフィックは多少落ちますが、ほぼアーケードと同じように楽しめます。
しかし、車が吹っ飛んだ時にドライバーが消えたり、コースが合流するシーンなどはカット。
一部削除されている演出もありますが、この時期のアウトランの移植としては最も優れた作品だったでしょう。
しかし、それも翌年のメガドライブ版が発売されるまででしたね。
メガドライブ版:アウトラン
1991/8/9
セガ
当時の家庭用ゲーム機では、まだまだアーケードゲームには到底敵いませんでした。
どうしても劣化移植が当たり前でしたが、そんな中で発売されたメガドライブ版のアウトラン。
この移植には度肝を抜かれた人は多いはず。
8メガという大容量ロムで、迫力のあるスピード感や音楽など、
ほぼアーケード版と同じように楽しめます。
また、ギアガチャなどの裏技もしっかり再現。
本作を見てしまうと、PCエンジン版は、ちょっとショボく見えますよね。
8Mロムでメガドライブ版の勝利
PCエンジン版も決して悪くはありませんが、やはりメガドライブ版が凄すぎましたね。
ほとんどアーケード版と変わらず遊ぶことが出来ます。
90年代初期で、この移植は凄かったですね。
アウトランに関してはメガドライブ版の勝ちでしょう。
雷電
PCエンジン版:雷電
1991/11/22
ハドソン
当時ゲーセンでも長期間稼働していた、セイブ開発の人気シューティング「雷電」のPCエンジン移植版。
2種類のショット、ミサイル、そしてボムというシンプルなシステム。
90年代前半にゲーセンに通っていた人は、一度は見たことがあるはず。
難易度は高いですが、何度でも遊びたくなる中毒性がありましたね。
まさに当時のシューティングゲームのお手本のような作品。
その人気の高さから様々なゲーム機に移植されましたが、本作のガッカリ移植は多かったです。
個人的にもアーケード版が好きすぎたので、家庭用の移植にはガッカリしたものです。
しかし、PCエンジン版はハドソンが移植したこともあり、かなり良移植。
グラフィックは多少劣りますが、当時としては見事な移植でした。
また、PCエンジンSUPER CD-ROM2では、SUPER雷電も発売されています。
中身はHuCARD版とほぼ同じですが、さすがCDという事もあり音が良いです。
更に、ステージ8クリア後、スペシャルステージが2ステージ追加されています。
メガドライブ版:雷電伝説
1991/7/6
マイクロネット
メガドライブ版は、雷電伝説というタイトルで移植されています。
雷電伝説といえば、スーファミ版のクソゲーイメージがありますが、
メガドライブ版は、スーファミ版よりもまだマシな方でしょう。
パワーアップするごとに、自機が変化する演出が再現されていないのは残念ですが。
メガドライブ版の大きな特徴としては、ステージ8クリア後に超難関のスペシャルステージが追加されたこと。
雷電に自身のある方は、是非挑戦してほしいですね。
アーケード版とはちょっと違いますが、シューティングゲームとしては十分楽しいゲームでした。
雷電のアーケードファンはPCエンジン版か
PCエンジン版もメガドライブ版も、当時としては中々の良移植。
どちらが良いかは好みが分かれるところですが、
アーケードファンは、やはりPCエンジン版でしょう。
メガドライブ版も悪くはありませんが、故意人的にはPCエンジン版の方が好きですね。
ストリートファイターⅡ
PCエンジン版:ストリートファイターⅡ´
1993/6/12
日本電気ホームエレクトロニクス
格ゲーブームの火付け役、ご存じストⅡシリーズ2作目で、
PCエンジンの移植は、四天王も使用できるようになったストⅡダッシュ。
ほぼアーケード版と同じように楽しめ、当時のアーケードファンも喜んだはず。
しかし、PCエンジンの標準パッドではボタンが足りず、
セレクトでパンチとキックを切り替えが必要なのが厳しかったです。
本作を友達と2人で楽しむには、6ボタンパッドは必須でしたね。
メガドライブ版:ストリートファイターⅡ ダッシュプラス
1993/9/28
カプコン
スーファミやPCエンジンからだいぶ遅れて、ようやくメガドライブでもストⅡが移植。
24Mという大容量ROMを使用し、こちらもほぼアーケードと同じように楽しめます。
中身はスーファミで発売された、ストⅡターボとほぼ同じですが、
アーケードと同じオープニングデモまで再現されているのは、当時はメガドライブ版のみ。
また、本作には、ダッシュ―モードとエキサイトモードが搭載され、10段階までスピード調整も可能。
更に、グループバトルというチーム戦もあり、より対戦が楽しくなっています。
メガドライブもPCエンジンと同じく標準パッドではボタンが足りないので、
本作の発売に合わせて6ボタンのファイティングパッド6Bが発売。
このボタンがゲーセンのボタンのようで、非常に操作しやすかったですね。
後発移植だけに、さすがに他よりも優れていた印象があります。
アーケードファンはPCエンジン、ゲームはメガドライブ
ストⅡ´の移植は少ないので、そういった意味でも
PCエンジンのストⅡダッシュは、ファンにはかなり嬉しい移植。
個人的にも、ゲーセンで最も遊んだのがストⅡ´でした。
しかし、家で友達と遊ぶなら、対戦モードが色々あるメガドライブ版の方が楽しめそうですね。
どっちが好きかは好みにもよるので、ここは引き分けと言った感じでしょうか。
餓狼伝説2 新たなる闘い
PCエンジン版:餓狼伝説2
1994/3/12
ハドソン
こちらも当時ストⅡと人気を二分するくらい人気だった、SNKの格ゲー2作目。
本作の移植は先にネオジオから始まっていますが、
とても子供のお小遣いで買えるような代物ではありませんでした。
その後、タカラからスーファミで発売されましたが、これが後世に語り継がれるほどの酷い劣化移植。
そんな後に移殖されたのが、PCエンジンCD-ROM2版の本作。
ただでさえ高価なスーパーCD-ROM2に加え、本作を遊ぶには
更に12800円もする専用のアーケードカードが必要。
それもあって移植度は非常に高く、ネオジオ以外の移植としては本作が最も移植度が高いでしょう。
また、CD-ROMの特製を活かし、BGMも非常に高音質。
しかしCD-ROMという事もあり、読み込みに時間が掛かるのが難点。
問題は、そこまでお金をかけられるかどうかってことでしょうね。
メガドライブ版:餓狼伝説2
1994/6/24
タカラ
その後、メガドライブでも餓狼伝説2は移植されています。
メーカーは悪名高きTAKARA・・・・スーファミ版のガッカリ移植が頭をよぎります。
しかし、このメガドライブ版は、非常に評価の高い作品となっています。
スーファミで散々ボロクソ、クソミソに叩かれたせいか、タカラも反省したのでしょうか。
もちろんアーケード完全版とは言えませんが、コンボなどは繋がりやすく、
良い意味で独自要素があり、格ゲーとして普通に楽しいです。
技も出しやすく、わりと格ゲー初心者でも楽しめる仕様となっています。
隠しコマンドで四天王も使用でき、ボスにもオリジナルの超必殺技も追加。
更に、専用のエンディングも追加されています。
アーケードファンからは賛否ありそうですが、ライトゲーマーでも楽しみやすい仕様となっています。
金に糸目を付けなければPCエンジン版か
コストや手軽さを考えず、潤沢な資金がある人には
やはりPCエンジン版の移植度が高いでしょう。
さすがにネオジオほどは高くはありませんが、それでも全部そろえるとなると
7~8万円くらいは掛かりそうですね。
そりゃそんだけ金掛ければ・・・・とツッコみたくもなりますが。。。
しかし、コストパフォーマンスで言えば、断然メガドライブ版でしょう。
また、ゲーセンのガチゲーマーでなく、格ゲーのライト層も、
比較的メガドライブ版の方が遊びやすいと思います。
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